2018年06月07日
2018.5.25-26 炭焼の杜キャンプ研修 【OGサトウのレポート】
マツヤマ・デザイン(以下MD)のOG、サトウです。
毎年恒例のMD春の研修に、OGながら参加させてもらいました。
マツヤマさん、MDの皆さんありがとうございます。
これまでの秋葉山から、今年は場所を変えて炭焼の杜明ヶ島キャンプ場での開催とのことで、なんだかちょっと新鮮&久々のMD研修にちょっと緊張。

私は夕方の講義から研修に合流しました。
(話に夢中で写真がない…。文字多めですがお付き合いください)
今回の研修テーマは「妖怪」。
デザインと妖怪の関係って?と疑問符いっぱいです。
皆さん同じだったようで、マツヤマさんの「妖怪とデザイン???ってなってる人!」に全員が挙手。
…が、マツヤマさんのことですから、最後には「なるほど!」となるのだろうな、と思いながら講義スタート。
以下、ざっくり講義の内容です。
・各自の「私の思う妖怪」について。
・妖怪にはどんなものがいるか。
・妖怪はいつ、なぜ生まれたのか?
・「妖怪のもと」とそれを感じるセンサーについて。
等々、どの話もとても興味深かったです。
特に心に引っ掛かったのは、「妖怪のもと」となったものについてと、それを感じるセンサーの話。
「妖怪のもと」=科学や理屈で分類や説明のできない世界の残りかす、澱のようなもの。人をゾッとさせるもの。その「妖怪のもと」を感じるココロのセンサーにはプラス・マイナス両方向の目盛がある。温度計にプラス・マイナスがあるのと同じ。だから、美しい・楽しいものを求め、センサー感度を上げようと思うなら、必然的に対極にある「妖怪のもと」のようなゾッとするものへの感度も上がっていく。
マイナス方向への感覚の感度を上げるという概念がなかった私にとって、これは衝撃でした。
昔に比べ、現代社会ではそれらを感じにくくなっているとマツヤマさんは話されていましたが、私もその通りだと思います。
でも、美しいものも、もちろん怖いものも変わらず私たちの周りにあるのだから、自身のセンサー感度をあげればきっと感じられるはず。
だから妖怪だったのかと、それまで「?」がいっぱいだったのが、ストンと落ちる感じがしました。「頭でわかったつもりにならず、自分で体験し、本当の意味で理解することが大切」というマツヤマさんが常に口にしていることに繋がっていたんですね。
そして、講義の後は実技の時間。
…だったのですが、内容はとてもここには書けません。
ひとつ言えるのは、まさに講義の内容を「体験し、理解する」ことができたということ。
私のココロのセンサー感度もあげられた気がします。
1日目の夜は、講義終了後も妖怪談義で更けていきました。

マツヤマさんに教えていただいたこの本と遠野物語、ゆっくり読みたくて研修後に即購入。
=====================
以下2日目の様子です。

朝ごはんは素麺。ドイさんの時間計測バッチリ!で美味しくいただきました。

ゼキさんより伝授のかっぱえびせんonフカヒレスープ。予想以上の美味しさ…!

マサさんの的確な指示でテント・タープの片付けがはやいはやい!
片付けの後はキャンプ場横を流れる川でアマゴの放流です。

軽トラックで運んできたアマゴを…

ポリバケツに移します。頑張るドイさん。

元気なアマゴたち。

左から、アマゴ入りバケツを運ぶミカちゃんとソネさん、ドイさん。

放流〜!

泳ぐ様子はずっと眺めていても飽きません。
以上、MDの研修はやっぱり濃いな、と感じたサトウのレポートでした。
毎年恒例のMD春の研修に、OGながら参加させてもらいました。
マツヤマさん、MDの皆さんありがとうございます。
これまでの秋葉山から、今年は場所を変えて炭焼の杜明ヶ島キャンプ場での開催とのことで、なんだかちょっと新鮮&久々のMD研修にちょっと緊張。

私は夕方の講義から研修に合流しました。
(話に夢中で写真がない…。文字多めですがお付き合いください)
今回の研修テーマは「妖怪」。
デザインと妖怪の関係って?と疑問符いっぱいです。
皆さん同じだったようで、マツヤマさんの「妖怪とデザイン???ってなってる人!」に全員が挙手。
…が、マツヤマさんのことですから、最後には「なるほど!」となるのだろうな、と思いながら講義スタート。
以下、ざっくり講義の内容です。
・各自の「私の思う妖怪」について。
・妖怪にはどんなものがいるか。
・妖怪はいつ、なぜ生まれたのか?
・「妖怪のもと」とそれを感じるセンサーについて。
等々、どの話もとても興味深かったです。
特に心に引っ掛かったのは、「妖怪のもと」となったものについてと、それを感じるセンサーの話。
「妖怪のもと」=科学や理屈で分類や説明のできない世界の残りかす、澱のようなもの。人をゾッとさせるもの。その「妖怪のもと」を感じるココロのセンサーにはプラス・マイナス両方向の目盛がある。温度計にプラス・マイナスがあるのと同じ。だから、美しい・楽しいものを求め、センサー感度を上げようと思うなら、必然的に対極にある「妖怪のもと」のようなゾッとするものへの感度も上がっていく。
マイナス方向への感覚の感度を上げるという概念がなかった私にとって、これは衝撃でした。
昔に比べ、現代社会ではそれらを感じにくくなっているとマツヤマさんは話されていましたが、私もその通りだと思います。
でも、美しいものも、もちろん怖いものも変わらず私たちの周りにあるのだから、自身のセンサー感度をあげればきっと感じられるはず。
だから妖怪だったのかと、それまで「?」がいっぱいだったのが、ストンと落ちる感じがしました。「頭でわかったつもりにならず、自分で体験し、本当の意味で理解することが大切」というマツヤマさんが常に口にしていることに繋がっていたんですね。
そして、講義の後は実技の時間。
…だったのですが、内容はとてもここには書けません。
ひとつ言えるのは、まさに講義の内容を「体験し、理解する」ことができたということ。
私のココロのセンサー感度もあげられた気がします。
1日目の夜は、講義終了後も妖怪談義で更けていきました。

マツヤマさんに教えていただいたこの本と遠野物語、ゆっくり読みたくて研修後に即購入。
=====================
以下2日目の様子です。

朝ごはんは素麺。ドイさんの時間計測バッチリ!で美味しくいただきました。

ゼキさんより伝授のかっぱえびせんonフカヒレスープ。予想以上の美味しさ…!

マサさんの的確な指示でテント・タープの片付けがはやいはやい!
片付けの後はキャンプ場横を流れる川でアマゴの放流です。

軽トラックで運んできたアマゴを…

ポリバケツに移します。頑張るドイさん。

元気なアマゴたち。

左から、アマゴ入りバケツを運ぶミカちゃんとソネさん、ドイさん。

放流〜!

泳ぐ様子はずっと眺めていても飽きません。
以上、MDの研修はやっぱり濃いな、と感じたサトウのレポートでした。
2018年06月06日
2018.05.25社員研修キャンプ「妖怪の講義」【タカノ】
「妖怪の講義」タカノの研修レポートです。

毎年恒例5月の社員研修キャンプ、
今年はいつもの「秋葉山キャンプ場」から場所を変え、
掛川市の「炭焼の杜 明ヶ島キャンプ場」で研修を行いました。
そして今回のテーマは『妖怪』です。
研修の3日前、松山さんからこんな話がありました。
「今回は妖怪についての講義をします。きっとデザインをする上で役に立つから…。各自、自分の思う妖怪を事前にレポートにして提出してください。ネットや本で調べずに書いてね。」

はてさて、うーん、妖怪についてね~?
河童、天狗、座敷わらし…。何だろうね、妖怪って?
頭の中でグルグル思考を巡らせながら、自分なりに考えをまとめてみました。
これが研修前の「僕が思う妖怪」です。
--------------------------------------------------------------------------
妖怪は人の心理を具現化したモノ。
昔の人は恐れや災いなど、またその逆で良い事も、
目に見えない事、見えにくい事を妖怪のせいにして、イメージ、認識の共通化を図った。
また、それを利用して商売や政治を行い人の心理を操るのに使われたのが妖怪。
--------------------------------------------------------------------------
そして研修当日。
早めの夕飯を終え6時を過ぎて日が落ちてきた頃、妖怪の講義が始まりました。

はじめに各自が自分の思う妖怪を発表しました。同じ様な意見がでたり、まったく違った捉え方があったり、人によって様々です。その後に松山さんから妖怪についての説明を聞く流れで講義が進んで行きました。
妖怪にはいくつかあって、物語としての妖怪や、躾や戒め、神様と同一視された妖怪。
また、民間伝承としての妖怪や、山の民など人を妖怪と見間違えていた時代だったり、科学的に証明された現象が昔は妖怪の仕業と考えられていたり、キャラクターとして人が作り出した妖怪があったり、「妖怪」って言葉も歴史は意外と浅く江戸時代後期からだそうです。
ひとくくりに妖怪と言っても認識は様々で、自分が最初に思い描いた妖怪像もこのひとつになるって事なんだと分かりました。

「では、なぜ?妖怪が生まれたのでしょうか?」
講義は続きます。
人は、美しい、楽しい、綺麗といったモノが好きです。
そして、そういった景色やモノを見ると感動します。
これは、温度計のメモリ部分で言うところのプラス側です。
反対のメモリ、マイナス側は、
嫌だ、怖い、悲しいなどの感情です。
このマイナス側の理屈や科学で説明できないもの、
ホウキとチリトリで掬いきれないゴミやチリがごちゃ混ぜになった様なもの、
よく分からないものに言葉と絵をつけたのが「妖怪」なんだそうです。
なるほど、
だから妖怪についての認識は様々で、よく分からない恐ろしいもので、
時代とともに変わったり消えてしまったりしたんですね。
「では、なぜ?妖怪とデザイン?」と言う部分です。
松山さんの師匠である塩田先生がおっしゃった言葉を教えてもらいました。
「デザインは、英語でいうと、プラン、コンセプト、理屈を超えた、感覚的なもの」なんだそうです。
たしかにそう考えると妖怪とデザインの関係性が見えてきます。(ガッテン!)
デザインは、温度計のメモリのプラス側にあります。
理屈ではなく、美しい、楽しい、綺麗といった心の部分。
このメモリを大きくするには、メモリの振り幅を大きくしないといけない様です。
マイナス側を見ないと、感じないとダメだという事です。
昔は、美しいと感じる体験や、妖怪のモトになった不思議な体験が身近にありました。
気づきやすい環境にいたからです。それは自然が側にあったからだです。
最近では便利と引き換えに感覚にうったえることが少なくなった様に思えます。
「コスト(時間)をかけないと感じることできない時代になった」と教わりました。



マツヤマ・デザインの研修で、自然が豊かな場所に行くこと、自然の中で体験することに、今回の講義を受けてあらためて納得しました。(ガッテン!)また、そんな所へ毎度毎度行かせてもらっている事にも本当に感謝です。
温度計の振り幅が大きくなる様、今までイヤで見ないようにしていた事、マイナス側のメモリに目を向け、時には怖いもの見たさでもいいから好奇心をもって過ごしていこうと思います。
以上、タカノのレポートでした。

毎年恒例5月の社員研修キャンプ、
今年はいつもの「秋葉山キャンプ場」から場所を変え、
掛川市の「炭焼の杜 明ヶ島キャンプ場」で研修を行いました。
そして今回のテーマは『妖怪』です。
研修の3日前、松山さんからこんな話がありました。
「今回は妖怪についての講義をします。きっとデザインをする上で役に立つから…。各自、自分の思う妖怪を事前にレポートにして提出してください。ネットや本で調べずに書いてね。」

はてさて、うーん、妖怪についてね~?
河童、天狗、座敷わらし…。何だろうね、妖怪って?
頭の中でグルグル思考を巡らせながら、自分なりに考えをまとめてみました。
これが研修前の「僕が思う妖怪」です。
--------------------------------------------------------------------------
妖怪は人の心理を具現化したモノ。
昔の人は恐れや災いなど、またその逆で良い事も、
目に見えない事、見えにくい事を妖怪のせいにして、イメージ、認識の共通化を図った。
また、それを利用して商売や政治を行い人の心理を操るのに使われたのが妖怪。
--------------------------------------------------------------------------
そして研修当日。
早めの夕飯を終え6時を過ぎて日が落ちてきた頃、妖怪の講義が始まりました。

はじめに各自が自分の思う妖怪を発表しました。同じ様な意見がでたり、まったく違った捉え方があったり、人によって様々です。その後に松山さんから妖怪についての説明を聞く流れで講義が進んで行きました。
妖怪にはいくつかあって、物語としての妖怪や、躾や戒め、神様と同一視された妖怪。
また、民間伝承としての妖怪や、山の民など人を妖怪と見間違えていた時代だったり、科学的に証明された現象が昔は妖怪の仕業と考えられていたり、キャラクターとして人が作り出した妖怪があったり、「妖怪」って言葉も歴史は意外と浅く江戸時代後期からだそうです。
ひとくくりに妖怪と言っても認識は様々で、自分が最初に思い描いた妖怪像もこのひとつになるって事なんだと分かりました。

「では、なぜ?妖怪が生まれたのでしょうか?」
講義は続きます。
人は、美しい、楽しい、綺麗といったモノが好きです。
そして、そういった景色やモノを見ると感動します。
これは、温度計のメモリ部分で言うところのプラス側です。
反対のメモリ、マイナス側は、
嫌だ、怖い、悲しいなどの感情です。
このマイナス側の理屈や科学で説明できないもの、
ホウキとチリトリで掬いきれないゴミやチリがごちゃ混ぜになった様なもの、
よく分からないものに言葉と絵をつけたのが「妖怪」なんだそうです。
なるほど、
だから妖怪についての認識は様々で、よく分からない恐ろしいもので、
時代とともに変わったり消えてしまったりしたんですね。
「では、なぜ?妖怪とデザイン?」と言う部分です。
松山さんの師匠である塩田先生がおっしゃった言葉を教えてもらいました。
「デザインは、英語でいうと、プラン、コンセプト、理屈を超えた、感覚的なもの」なんだそうです。
たしかにそう考えると妖怪とデザインの関係性が見えてきます。(ガッテン!)
デザインは、温度計のメモリのプラス側にあります。
理屈ではなく、美しい、楽しい、綺麗といった心の部分。
このメモリを大きくするには、メモリの振り幅を大きくしないといけない様です。
マイナス側を見ないと、感じないとダメだという事です。
昔は、美しいと感じる体験や、妖怪のモトになった不思議な体験が身近にありました。
気づきやすい環境にいたからです。それは自然が側にあったからだです。
最近では便利と引き換えに感覚にうったえることが少なくなった様に思えます。
「コスト(時間)をかけないと感じることできない時代になった」と教わりました。


マツヤマ・デザインの研修で、自然が豊かな場所に行くこと、自然の中で体験することに、今回の講義を受けてあらためて納得しました。(ガッテン!)また、そんな所へ毎度毎度行かせてもらっている事にも本当に感謝です。
温度計の振り幅が大きくなる様、今までイヤで見ないようにしていた事、マイナス側のメモリに目を向け、時には怖いもの見たさでもいいから好奇心をもって過ごしていこうと思います。
以上、タカノのレポートでした。
2018年06月05日
明ケ島 妖怪研修レポート 5月25日~26日【オオバ】
毎年恒例の秋葉山キャンプですが、今年は少し毛色が変わり、炭焼きの杜 明ケ島キャンプ場にて行われることとなりました。昨年に続き2回目の参加となる、オオバのレポートです。
そのテーマとは、「妖怪」について。
「私が思う妖怪とは何か」というレポートを、全員が事前に提出し、今回の研修へと挑みました。
私はちょうど、マツヤマさんからお借りした、京極夏彦の「巷説百物語」という本を読んでいる最中でした。

舞台は江戸、登場人物たちが怪異や妖怪にまつわる不可解な事件を解決していく物語。一件妖怪の仕業の様な奇怪な出来事が起きますが、その実は、人間の欲や業による哀しい事件であったりするのです。
この本に大分引っ張られる形になりましたが、私の思う「妖怪」とは以下のように考えました。
『当時の科学では解明できない不思議な現象を説明するために、架空の「生物」や「物語」としてをつくり出されたもの。人に伝わりやすい、後々に語り継いで行ける様、物語りの形式をとったのではないか。目的としては2つあると考え、1つ目は、してはならないこと、注意するべきこと(場所)がある時に、教訓めいて使用される。2つ目は、悲しい出来事があったときに(子どもが行方不明等)、何かのせいにして慰める為ではないだろうか。』
この様にレポートを提出した際のマツヤマさんの反応は、
「いいねぇ~(ニヤリ)」
おそらく想定の範疇だったのでしょう(笑)。
そして、用意されている答えは、もっと違う形のものなのでしょう。
研修の日まで、さらに妖怪ってなんだろうと考えて過ごしましたが、答えらしきものは出ず、当日を迎える事となりました。
研修は朝一から始まるのですが、私は仕事がどうしても片付かず、16時より現地にて合流しました。ちょうどゼキさんがお昼寝をし、他のMDメンバーは川で遊んだりフライをしているところにでした。

今回はインターンのドイさん、そして、昨年まで一緒にお仕事をしてくれていたヒトミさんも一緒です。私を含め9名での研修となります。

夕飯のすき焼きを作り食べ、日が傾いてきたところからマツヤマさんの「妖怪講義」が始まりました。
事前に提出したレポートを各自読み上げます。
マツヤマさんを除く、8名分のレポートになると、視点や表現もまたそれぞれに変わるものだなと実感します。
私としては、ヒトミさんの人の心を映す「鏡」という表現が美しいと思い、カナスギさんの「一種のカテゴライズ」という考察になるほど!と思わされました。
普段仕事で顔を合わせていても、同一の案件で議論するという機会にはなかなか恵まれません。こうして一つの物ごとに、みんなであれやこれやと意見を言い合い、違う視点を貰えることも、研修の一つの成果であるなと思います。
これからどんなに時代が進み、遠隔勤務などが増えていっても、直接言葉を交わす時間、コミュニケーションは無くしてはいけないと痛感します。
各自のレポート発表後、松山さんからの「答え合せ」がありました。
皆さんにも共有できる様、順を追って書いていきたいと思います。
・まず、妖怪と幽霊は別物です。幽霊は個人が特定できますが(あの辺りには○○さんの幽霊が出る!など)、妖怪は違います。
・そもそも「妖怪」という言葉が出始めたのはいつからでしょう?それは江戸時代の後期からです。
・では、それ以前には「妖怪」は居なかったのでしょうか?いいえ、そんなことは有りません。「何か」が居ました。
その「何か」こそが妖怪の素なのです。
「何か」のルーツは、明治43年に発表された、柳田國男の説話集「遠野物語」にあります。
これは、当時学生であった佐々木 喜善の語った遠野地方の伝承を書き記したもので、特に教訓めいたり落ちがあったりするわけでは無い、事実かどうかの判断もできない、地方の伝承をただ書き記していったものです。
例えば、このような話が有ります。
死助の山には5月の閑古鳥の鳴く頃になるとカッコ花が咲き、遠野の女や子供達はこれを採りに山へ行く。酢に漬けておけば紫色になり、酸漿の実のように吹いて遊ぶこともあり、若い者達の恰好の娯楽となっている。(50話)
山には様々な鳥が生息しているが、最も寂しい声で鳴くのはオット鳥である。夏の夜中に大槌町の方からやって来る駄賃付けの者などが峠を越える際、谷底の方から聞こえてくるという。この泣き声には謂れがあり、かつて長者の娘が親しくしていた男と山へ行った時のこと、気がつくと男の姿を見失ってしまったという。娘は夜になるまで探し続けたが、結局見つける事ができず、終に鳥になり、哀れな泣き声で探し続けているという。(51話)
郭公と時鳥は前世で姉妹であったと伝えられている。ある時、姉が掘った芋を焼き、周りの堅い部分を自分が食べ、真ん中の部分を妹に与えた。すると、妹は姉がおいしい部分を独り占めしているものと考え、憎らしくなり姉を包丁で殺してしまった。姉は鳥になり、方言で堅い部分を意味する「ガンコ、ガンコ」と鳴いて飛び去ってしまった。妹は姉が自分によい部分をくれていたのだと気づくも悔恨にさいなまれ、同じく鳥となって「包丁かけた」と鳴いているのだという。(53話)
この時点では「妖怪」という言葉も、妖怪の名も出ては来ませんが、気味の悪い「何か」の存在感、影を感じることができます。
それは、当時の科学で説明できない、とはいえ神様とも言えない「何か」。
何にもカテゴライズできない、残り物。残滓。
それがすなわち後に「妖怪」と呼ばれるものの正体なのです。
そして、その後江戸時代に登場したのが『画図百鬼夜行』で有名な鳥山石燕。ついに「妖怪」が名前と姿をもって現れます。
そして、近年では皆が知る水木しげるも登場し、妖怪はよりキャラクター的に、もの語りも肉付けされ、広く語られるようになっていきます。
デザインを考案する過程で、マツヤマさんは良く「呪」の話をされます。
夢枕獏の「陰陽師」のなかにも登場する、ある「ものごと」に「呪」をかけることによって、そのものが成り立つという話が有ります。
一番短い呪は「名前」だと言われ、石には「石」という呪が、砂には「砂」という呪がかけられている。人間にももちろん「姓+名」の呪がかかっている。
デザインとは、まだ名前の無い「なんか良いモノ」に名前や色などの「呪」をかけて形にしていくものなのです。
つまり、それは今回の「妖怪」誕生までの過程と、とても近しいものであったのです。
なんだか良いもの・美しいものに「呪」をかけるのが、私たちの仕事(デザイン)なのだとすると、対極にある、なんだか怖いもの・嫌な物に「呪」をかけたのが『妖怪』。
私たちは仕事柄もあり「良いもの・美しいもの・面白いもの」へのアンテナは張っていますが、「怖いもの・気味の悪いもの」には目を伏せ、蓋をしがちです。
しかし、この対極にある2つの感情・感覚は、振り子のように一対のものであるとも考えられます。どちらか一方では成り立たない、光があるから闇がある、闇があるから光を感じるような、つながった一枚の布の上にあるものなのです。
「美しいもの」への感覚を研ぎ澄ませるには、同様に「怖いもの、気味の悪いもの」への感覚も決して無視はできないのです。振り子のふり幅を広げるためには、両方の世界への興味と理解が必要なのです。
電気が無く、今よりも暗闇が多かった時代と違い、近年では、「怖いもの・気味の悪いもの」に触れる機会もぐっと減ってしまっているのだと思います。だからこそ忘れてしまいがちですが、綺麗なものを見たい!と思う感情と同様に、無くしてはならないな、と思いました。
そして、私たちが普段行っているアウトドア活動は、暗闇や危機感に触れる機会が通常の生活よりも多くあると思います。これは「もう一つの感情」のふり幅を増やす貴重な機会にもなっているのかもしれません。
なんと、この「妖怪講義」には、最後に「実習」が設けられていました。
何とも斬新な研修です。実習で使われたのは、マツヤマさん愛用の「御朱印帳」でした。しかし物質的にはただの紙と布です。それが大活躍したのですが詳しい内容は秘密です。
ただの紙に価値をもたらす。これも「呪」だな、「デザイン」だな、と感じた夜でした。
テントに戻ったらゼキさんがこんな写真を撮っていました。

月のの外側に光る輪っか。偶然あらわれた神々しい光景。妖怪講義の日に現れるなんて、何かの予兆かもしれない…と、つい考えてしまいそうなシチュエーションでした。
昨年のカヤックも、とても楽しく有意義な体験でした。今年の研修はまた違った角度から「学んだ」と実感できるものでした。
今年の春から、私はシオダ先生のマーケティング・ソフト研究会に参加させて頂いています。私の力量ではまだ早いのではと思いましたが、マツヤマさんの思う所も感じ取れましたので、お言葉に甘え、お勉強させて頂くことにいたしました。
ちょうど5月末の講義で教わったのが「仮設検証法」というものでした。その中で、
「企画とはプランの事ではないんだよ。プランとは計画の事で、企画とはデザインなんだ。
デザインを実現するための過程がプランなんだ。」
「そして、それは人の心の奥底に眠っているものなんだ。」
「コンピューターや数字、理屈や予測では測れないものなんだ。」
というお話が有りました。
その、コンピュータで測れない、予測のできないものを、机上ではなく実体験させて貰えたのが今回の研修でした。私とっては、言葉でも体験でも学ばせて頂いた、とても貴重でお得な機会となりました。
だからこそ還元していかないと、と思います。
これから、先生のセミナーも佳境に入り、アウトドア的にも外に出やすいシーズンになります。(キャンプは暑いけど。)今回学んだもの、これから学ばせて頂くものを、机の上でも屋外でも今一度かみしめて、より多くのものを吸収したいと思います。そして、仕事の上でアウトプットできるようにしていきたいです。
アウトプット面での実力もまだ足りないと感じますが(だから研修にも遅刻してしまったのですが…)、インプットには「今、この時」がとても大切だと様々な場面で気づかされます。「また後で」ではだめなのです。後や次は無いのです。
貴重な体験をした直後だからこそ、この感覚が残っているうちに、どんどん外に出ていきたいと思います。
ということで、今週末はキャンプ(プライベート)、来週からは「アウトドアの学校」1日目!
楽しんで頑張りたいと思います!
【オオバ】
場所が変わった為なのかは分かりませんが、昨年は無かった、研修の「テーマ」を設けたと、ある日突然マツヤマさんから告げられた所から、今回の研修はすでに始まっていたのでした。
そのテーマとは、「妖怪」について。
「私が思う妖怪とは何か」というレポートを、全員が事前に提出し、今回の研修へと挑みました。
私はちょうど、マツヤマさんからお借りした、京極夏彦の「巷説百物語」という本を読んでいる最中でした。

舞台は江戸、登場人物たちが怪異や妖怪にまつわる不可解な事件を解決していく物語。一件妖怪の仕業の様な奇怪な出来事が起きますが、その実は、人間の欲や業による哀しい事件であったりするのです。
この本に大分引っ張られる形になりましたが、私の思う「妖怪」とは以下のように考えました。
『当時の科学では解明できない不思議な現象を説明するために、架空の「生物」や「物語」としてをつくり出されたもの。人に伝わりやすい、後々に語り継いで行ける様、物語りの形式をとったのではないか。目的としては2つあると考え、1つ目は、してはならないこと、注意するべきこと(場所)がある時に、教訓めいて使用される。2つ目は、悲しい出来事があったときに(子どもが行方不明等)、何かのせいにして慰める為ではないだろうか。』
この様にレポートを提出した際のマツヤマさんの反応は、
「いいねぇ~(ニヤリ)」
おそらく想定の範疇だったのでしょう(笑)。
そして、用意されている答えは、もっと違う形のものなのでしょう。
研修の日まで、さらに妖怪ってなんだろうと考えて過ごしましたが、答えらしきものは出ず、当日を迎える事となりました。
研修は朝一から始まるのですが、私は仕事がどうしても片付かず、16時より現地にて合流しました。ちょうどゼキさんがお昼寝をし、他のMDメンバーは川で遊んだりフライをしているところにでした。

今回はインターンのドイさん、そして、昨年まで一緒にお仕事をしてくれていたヒトミさんも一緒です。私を含め9名での研修となります。

夕飯のすき焼きを作り食べ、日が傾いてきたところからマツヤマさんの「妖怪講義」が始まりました。
事前に提出したレポートを各自読み上げます。
マツヤマさんを除く、8名分のレポートになると、視点や表現もまたそれぞれに変わるものだなと実感します。
私としては、ヒトミさんの人の心を映す「鏡」という表現が美しいと思い、カナスギさんの「一種のカテゴライズ」という考察になるほど!と思わされました。
普段仕事で顔を合わせていても、同一の案件で議論するという機会にはなかなか恵まれません。こうして一つの物ごとに、みんなであれやこれやと意見を言い合い、違う視点を貰えることも、研修の一つの成果であるなと思います。
これからどんなに時代が進み、遠隔勤務などが増えていっても、直接言葉を交わす時間、コミュニケーションは無くしてはいけないと痛感します。
各自のレポート発表後、松山さんからの「答え合せ」がありました。
皆さんにも共有できる様、順を追って書いていきたいと思います。
・まず、妖怪と幽霊は別物です。幽霊は個人が特定できますが(あの辺りには○○さんの幽霊が出る!など)、妖怪は違います。
・そもそも「妖怪」という言葉が出始めたのはいつからでしょう?それは江戸時代の後期からです。
・では、それ以前には「妖怪」は居なかったのでしょうか?いいえ、そんなことは有りません。「何か」が居ました。
その「何か」こそが妖怪の素なのです。
「何か」のルーツは、明治43年に発表された、柳田國男の説話集「遠野物語」にあります。
これは、当時学生であった佐々木 喜善の語った遠野地方の伝承を書き記したもので、特に教訓めいたり落ちがあったりするわけでは無い、事実かどうかの判断もできない、地方の伝承をただ書き記していったものです。
例えば、このような話が有ります。
死助の山には5月の閑古鳥の鳴く頃になるとカッコ花が咲き、遠野の女や子供達はこれを採りに山へ行く。酢に漬けておけば紫色になり、酸漿の実のように吹いて遊ぶこともあり、若い者達の恰好の娯楽となっている。(50話)
山には様々な鳥が生息しているが、最も寂しい声で鳴くのはオット鳥である。夏の夜中に大槌町の方からやって来る駄賃付けの者などが峠を越える際、谷底の方から聞こえてくるという。この泣き声には謂れがあり、かつて長者の娘が親しくしていた男と山へ行った時のこと、気がつくと男の姿を見失ってしまったという。娘は夜になるまで探し続けたが、結局見つける事ができず、終に鳥になり、哀れな泣き声で探し続けているという。(51話)
郭公と時鳥は前世で姉妹であったと伝えられている。ある時、姉が掘った芋を焼き、周りの堅い部分を自分が食べ、真ん中の部分を妹に与えた。すると、妹は姉がおいしい部分を独り占めしているものと考え、憎らしくなり姉を包丁で殺してしまった。姉は鳥になり、方言で堅い部分を意味する「ガンコ、ガンコ」と鳴いて飛び去ってしまった。妹は姉が自分によい部分をくれていたのだと気づくも悔恨にさいなまれ、同じく鳥となって「包丁かけた」と鳴いているのだという。(53話)
この時点では「妖怪」という言葉も、妖怪の名も出ては来ませんが、気味の悪い「何か」の存在感、影を感じることができます。
それは、当時の科学で説明できない、とはいえ神様とも言えない「何か」。
何にもカテゴライズできない、残り物。残滓。
それがすなわち後に「妖怪」と呼ばれるものの正体なのです。
そして、その後江戸時代に登場したのが『画図百鬼夜行』で有名な鳥山石燕。ついに「妖怪」が名前と姿をもって現れます。
そして、近年では皆が知る水木しげるも登場し、妖怪はよりキャラクター的に、もの語りも肉付けされ、広く語られるようになっていきます。
デザインを考案する過程で、マツヤマさんは良く「呪」の話をされます。
夢枕獏の「陰陽師」のなかにも登場する、ある「ものごと」に「呪」をかけることによって、そのものが成り立つという話が有ります。
一番短い呪は「名前」だと言われ、石には「石」という呪が、砂には「砂」という呪がかけられている。人間にももちろん「姓+名」の呪がかかっている。
デザインとは、まだ名前の無い「なんか良いモノ」に名前や色などの「呪」をかけて形にしていくものなのです。
つまり、それは今回の「妖怪」誕生までの過程と、とても近しいものであったのです。
なんだか良いもの・美しいものに「呪」をかけるのが、私たちの仕事(デザイン)なのだとすると、対極にある、なんだか怖いもの・嫌な物に「呪」をかけたのが『妖怪』。
私たちは仕事柄もあり「良いもの・美しいもの・面白いもの」へのアンテナは張っていますが、「怖いもの・気味の悪いもの」には目を伏せ、蓋をしがちです。
しかし、この対極にある2つの感情・感覚は、振り子のように一対のものであるとも考えられます。どちらか一方では成り立たない、光があるから闇がある、闇があるから光を感じるような、つながった一枚の布の上にあるものなのです。
「美しいもの」への感覚を研ぎ澄ませるには、同様に「怖いもの、気味の悪いもの」への感覚も決して無視はできないのです。振り子のふり幅を広げるためには、両方の世界への興味と理解が必要なのです。
電気が無く、今よりも暗闇が多かった時代と違い、近年では、「怖いもの・気味の悪いもの」に触れる機会もぐっと減ってしまっているのだと思います。だからこそ忘れてしまいがちですが、綺麗なものを見たい!と思う感情と同様に、無くしてはならないな、と思いました。
そして、私たちが普段行っているアウトドア活動は、暗闇や危機感に触れる機会が通常の生活よりも多くあると思います。これは「もう一つの感情」のふり幅を増やす貴重な機会にもなっているのかもしれません。
なんと、この「妖怪講義」には、最後に「実習」が設けられていました。
何とも斬新な研修です。実習で使われたのは、マツヤマさん愛用の「御朱印帳」でした。しかし物質的にはただの紙と布です。それが大活躍したのですが詳しい内容は秘密です。
ただの紙に価値をもたらす。これも「呪」だな、「デザイン」だな、と感じた夜でした。
テントに戻ったらゼキさんがこんな写真を撮っていました。

月のの外側に光る輪っか。偶然あらわれた神々しい光景。妖怪講義の日に現れるなんて、何かの予兆かもしれない…と、つい考えてしまいそうなシチュエーションでした。
昨年のカヤックも、とても楽しく有意義な体験でした。今年の研修はまた違った角度から「学んだ」と実感できるものでした。
今年の春から、私はシオダ先生のマーケティング・ソフト研究会に参加させて頂いています。私の力量ではまだ早いのではと思いましたが、マツヤマさんの思う所も感じ取れましたので、お言葉に甘え、お勉強させて頂くことにいたしました。
ちょうど5月末の講義で教わったのが「仮設検証法」というものでした。その中で、
「企画とはプランの事ではないんだよ。プランとは計画の事で、企画とはデザインなんだ。
デザインを実現するための過程がプランなんだ。」
「そして、それは人の心の奥底に眠っているものなんだ。」
「コンピューターや数字、理屈や予測では測れないものなんだ。」
というお話が有りました。
その、コンピュータで測れない、予測のできないものを、机上ではなく実体験させて貰えたのが今回の研修でした。私とっては、言葉でも体験でも学ばせて頂いた、とても貴重でお得な機会となりました。
だからこそ還元していかないと、と思います。
これから、先生のセミナーも佳境に入り、アウトドア的にも外に出やすいシーズンになります。(キャンプは暑いけど。)今回学んだもの、これから学ばせて頂くものを、机の上でも屋外でも今一度かみしめて、より多くのものを吸収したいと思います。そして、仕事の上でアウトプットできるようにしていきたいです。
アウトプット面での実力もまだ足りないと感じますが(だから研修にも遅刻してしまったのですが…)、インプットには「今、この時」がとても大切だと様々な場面で気づかされます。「また後で」ではだめなのです。後や次は無いのです。
貴重な体験をした直後だからこそ、この感覚が残っているうちに、どんどん外に出ていきたいと思います。
ということで、今週末はキャンプ(プライベート)、来週からは「アウトドアの学校」1日目!
楽しんで頑張りたいと思います!
【オオバ】
2018年05月30日
スタッフ タカノの2018研修準備

MDスタッフのタカノです。
2018年の研修は八丈島に行くことになりました。
今回は八丈島でショアジギング(釣り)に挑戦しようと思います!
大きな魚が釣れてくれる期待を込めて、
こんなアイテムを準備することにしました。
ランディングポールはこれです。
【ダイワ(Daiwa) 玉の柄 ランディングポール2 500】
ランディングネットはこれです。
【メジャークラフト ヘキサネット 4ピース ネット付き 玉網枠 MCHN-4】
収納に便利なポールとネットのジョイント金具。
【プロックス(PROX) タモジョイント ブラック PX864K】
魚を持ち上げる時に使うフィッシュグリップ。
【Zitrades フィッシュグリップ】
さてさて、今年の研修はどんな事が起きるのか今から楽しみです。
研修の様子は、またこのブログでレポートします。
2018年04月20日
2018.03.17-18 明ヶ島-ならここトレイル【カナスギ】
今年の1月にマツヤマデザインに入社して一月程たった頃、「いいアイデアを思いつきました」と松山さんが楽しそうに話し始めたのが、この“明ヶ島-ならここトレイル”の計画でした。よくわからないまま参加を決めた、この前人未到のトレイルを、私の目線でレポートさせていただきます。

■ニンジン=ご褒美は大事
今回思ったことは、目の前にニンジン=ご褒美があれば結構頑張れる、ということです。
ご褒美とは何か、私の場合は歩いた先に見える自然の風景や、頑張った後のご飯&温泉などです。今回出会ったご褒美体験をいくつかご紹介します。
1日目の登山道にて、たくさんの大きなカエルやその卵に出会いました。暦では3月6日頃を啓蟄といい、冬眠していた虫たちが穴から出てくる時期、なのだそうですが、虫も出ればカエルも出てくる、ということなのでしょう。

イチャつくカエル達…春ですね。
そして「虫が出れば魚もでてくる!」と釣り好きな皆さんは川を見るたびに魚がいないかウキウキしながら覗き込んでいました。

釣りが身近でない私はそのウキウキを共有することができませんでしたが、自然に身近に触れ合っている人たちはこんな些細なことでも季節の到来を感じたり、楽しい気持ちになったりするのだなぁ、と少し羨ましく感じました。
他に春を感じるといえば、やはり桜。今回のトレイルでは本当にたくさんのお花を楽しみました。道中突然現れる美しい桜はため息ものです。



ずーっと続くアスファルト道はとても足が疲れますが、お花を見ている間はそんな疲れは吹っ飛んで、花に見とれて写真撮影。

なぜか懐かしく感じる里山の風景と美しいお花たちを愛でながら、ほっこりお茶タイムなんかできたら素敵だろうなぁ。今はまだ休憩スポットがなくて、道路脇の草っ原で休憩するしかありませんでしたが、未来への夢は膨らみました。

そして運動後のご褒美といえばやっぱりご飯。アウトドアで食べるご飯は最高です。1日目のお昼ご飯はならここの里のレストランで食べました。ここまで来るのに相当歩いて疲れ切った我々はまさに飢えたハイエナのように昼ごはんをむさぼりました。私はかつ丼とおそばを。


頑張った後のご飯はなんて美味しいのでしょうか。私たちの頑張りと疲労は何にも代えがたい付加価値となって、この(もちろん普通に食べても美味しい)かつ丼をより特別なものにしてくれました。フレンドリーな食堂のおばさまに、ツクシの佃煮(初めて食べました!)や肉厚シイタケまで頂いてしまいました。両方とても美味しかったです。ごちそうさまです。食後に入った温泉も最高でした。
■ 初キャンプをやってみての発見

大人になってからの本格キャンプはこれが初めてでしたが、一番驚いたのは晩ごはんの時です。

各自自分のご飯は自分で作る、というスタイルは新鮮でした。女性のお二人サトリカさんと大庭さんなんかはそれぞれこだわりの料理を作り、サトリカさんにいたっては素敵な料理をみんなに配ってくれましたし、身一つ自転車一つで参加していた羽深さんは荷物を最小限におさえようというコンセプトのようでしたし、作る料理も全然違って、今回の旅の中で一番個性が出ていた時間だったように思います。
一人1バーナー、私も憧れます。
キャンプの夜はとても自由な時間でした。一つ屋根の下に集まって、各々好きなだけ食べて、好きなだけ話して、好きなときに寝る。気が付くとキャンプ場を運営している山田の皆さんも集まってきて一緒にお酒を飲んだり話したり。一晩キャンプをすれば、誰とでも打ち解けられるんじゃないか、と思えるほどにくつろいだ夜でした。

他には、キャンプ慣れした方々といるだけで、色々学ぶことや発見がありました。具体的な例をいくつかあげると、家族でもキャンプをするというサトリカさんは調理の際、牛乳パックをまな板替わりにしていました。持ってくる時もかさばらないし、使い終わったら捨てればいい…とてもキャンプ向きだと思いましたし、他にはサンダルを持ってくると、トイレに行ったり、ちょっとテントから出たい時はすごく便利だとわかりました。学生時代にワンダーフォーゲル部だったという山のプロ北澤さんが、ザックの脇の紐の部分にタオルをかけて、歩きながら干しているのを見て、なるほど、温泉に入った後のタオルとか、夜露で濡れたタオルのやり場に困っていたけど、こうすればいいのか、と思ったり。先輩方の行動を観察しているだけで、とても勉強になりました。

自分も実際に体験して、キャンプでは何が起きるのか、何が不便かを実感してみないと気づかない発見ばかりです。「ネットなどで調べて知った気になっている人と、実際に体験してみた人は全然違う」という話を松山さんからよく聞きますが、まさにこういう事だよなぁ、と実感しました。
■ はじめてのトレイルルートを歩くという事

子どもの頃の家までの帰り道、いつもと違うルートで帰ってみるワクワク感。今回のトレイルはその感覚に似ていました。
なんでもない普通の道なんだけれど、私にとっては秘密の帰り道。途中に秘密基地を発見したり、カワイイ犬を見つけたり、その道から見る景色は普段とちょっと違って見えたり。
このトレイルも同じで、苦労したからこそ特に美味しいご飯だったり、歩かなければ見つけられない景色だったり、普通の道をつないでできる、秘密のトレイルルート。
今はまだ秘密ですが、もっと素敵なものに育てていって、いつか友だちを誘ったり、多くの人が楽しめるような道になったらいいなぁ。その時は「最初はここには何にも無くてさ…」なんてほっこりお茶でも飲みながら語っていることでしょう。その日が来るのが楽しみです。
そして、今回トレイルに誘ってくれた松山さん、一緒に旅してくれた皆さん、ならここの里の方も、明ヶ島キャンプ場を守る山田の皆様も、楽しいひと時をありがとうございました。


■ニンジン=ご褒美は大事
今回思ったことは、目の前にニンジン=ご褒美があれば結構頑張れる、ということです。
ご褒美とは何か、私の場合は歩いた先に見える自然の風景や、頑張った後のご飯&温泉などです。今回出会ったご褒美体験をいくつかご紹介します。
1日目の登山道にて、たくさんの大きなカエルやその卵に出会いました。暦では3月6日頃を啓蟄といい、冬眠していた虫たちが穴から出てくる時期、なのだそうですが、虫も出ればカエルも出てくる、ということなのでしょう。
イチャつくカエル達…春ですね。
そして「虫が出れば魚もでてくる!」と釣り好きな皆さんは川を見るたびに魚がいないかウキウキしながら覗き込んでいました。
釣りが身近でない私はそのウキウキを共有することができませんでしたが、自然に身近に触れ合っている人たちはこんな些細なことでも季節の到来を感じたり、楽しい気持ちになったりするのだなぁ、と少し羨ましく感じました。
他に春を感じるといえば、やはり桜。今回のトレイルでは本当にたくさんのお花を楽しみました。道中突然現れる美しい桜はため息ものです。

ずーっと続くアスファルト道はとても足が疲れますが、お花を見ている間はそんな疲れは吹っ飛んで、花に見とれて写真撮影。
なぜか懐かしく感じる里山の風景と美しいお花たちを愛でながら、ほっこりお茶タイムなんかできたら素敵だろうなぁ。今はまだ休憩スポットがなくて、道路脇の草っ原で休憩するしかありませんでしたが、未来への夢は膨らみました。

そして運動後のご褒美といえばやっぱりご飯。アウトドアで食べるご飯は最高です。1日目のお昼ご飯はならここの里のレストランで食べました。ここまで来るのに相当歩いて疲れ切った我々はまさに飢えたハイエナのように昼ごはんをむさぼりました。私はかつ丼とおそばを。

頑張った後のご飯はなんて美味しいのでしょうか。私たちの頑張りと疲労は何にも代えがたい付加価値となって、この(もちろん普通に食べても美味しい)かつ丼をより特別なものにしてくれました。フレンドリーな食堂のおばさまに、ツクシの佃煮(初めて食べました!)や肉厚シイタケまで頂いてしまいました。両方とても美味しかったです。ごちそうさまです。食後に入った温泉も最高でした。
■ 初キャンプをやってみての発見
大人になってからの本格キャンプはこれが初めてでしたが、一番驚いたのは晩ごはんの時です。

各自自分のご飯は自分で作る、というスタイルは新鮮でした。女性のお二人サトリカさんと大庭さんなんかはそれぞれこだわりの料理を作り、サトリカさんにいたっては素敵な料理をみんなに配ってくれましたし、身一つ自転車一つで参加していた羽深さんは荷物を最小限におさえようというコンセプトのようでしたし、作る料理も全然違って、今回の旅の中で一番個性が出ていた時間だったように思います。
一人1バーナー、私も憧れます。
キャンプの夜はとても自由な時間でした。一つ屋根の下に集まって、各々好きなだけ食べて、好きなだけ話して、好きなときに寝る。気が付くとキャンプ場を運営している山田の皆さんも集まってきて一緒にお酒を飲んだり話したり。一晩キャンプをすれば、誰とでも打ち解けられるんじゃないか、と思えるほどにくつろいだ夜でした。

他には、キャンプ慣れした方々といるだけで、色々学ぶことや発見がありました。具体的な例をいくつかあげると、家族でもキャンプをするというサトリカさんは調理の際、牛乳パックをまな板替わりにしていました。持ってくる時もかさばらないし、使い終わったら捨てればいい…とてもキャンプ向きだと思いましたし、他にはサンダルを持ってくると、トイレに行ったり、ちょっとテントから出たい時はすごく便利だとわかりました。学生時代にワンダーフォーゲル部だったという山のプロ北澤さんが、ザックの脇の紐の部分にタオルをかけて、歩きながら干しているのを見て、なるほど、温泉に入った後のタオルとか、夜露で濡れたタオルのやり場に困っていたけど、こうすればいいのか、と思ったり。先輩方の行動を観察しているだけで、とても勉強になりました。
自分も実際に体験して、キャンプでは何が起きるのか、何が不便かを実感してみないと気づかない発見ばかりです。「ネットなどで調べて知った気になっている人と、実際に体験してみた人は全然違う」という話を松山さんからよく聞きますが、まさにこういう事だよなぁ、と実感しました。
■ はじめてのトレイルルートを歩くという事
子どもの頃の家までの帰り道、いつもと違うルートで帰ってみるワクワク感。今回のトレイルはその感覚に似ていました。
なんでもない普通の道なんだけれど、私にとっては秘密の帰り道。途中に秘密基地を発見したり、カワイイ犬を見つけたり、その道から見る景色は普段とちょっと違って見えたり。
このトレイルも同じで、苦労したからこそ特に美味しいご飯だったり、歩かなければ見つけられない景色だったり、普通の道をつないでできる、秘密のトレイルルート。
今はまだ秘密ですが、もっと素敵なものに育てていって、いつか友だちを誘ったり、多くの人が楽しめるような道になったらいいなぁ。その時は「最初はここには何にも無くてさ…」なんてほっこりお茶でも飲みながら語っていることでしょう。その日が来るのが楽しみです。
そして、今回トレイルに誘ってくれた松山さん、一緒に旅してくれた皆さん、ならここの里の方も、明ヶ島キャンプ場を守る山田の皆様も、楽しいひと時をありがとうございました。
2018年04月20日
2018.03.17-18 明ケ島-ならここトレイル【キタザワ】
2018年3月17日~18日 掛川でのトレイルのまとめです。
日本ではまだまだ少ない、登山の知識があまりなくても気軽に歩ける安全なトレイルコース。それを静岡県、掛川で作れないだろうか。作ってみたら面白いよね。実際のところこのコースって楽しいのだろうか。3月になってちょっとあったかくなってきたし、やってみようよ!ということで、検証に行きました。

ルートです
●1日目
掛川市役所→掛川駅(東海道線)→金谷駅(大井川鐵道に乗り換え)→福用駅(登山開始)→八高山 - 馬王平→ならここの里(お昼ご飯)→炭焼の杜 明ケ島キャンプ場(1泊)
●2日目
炭焼の杜 明ケ島キャンプ場→原田駅(天竜浜名湖線)→掛川市役所前駅 (GOAL)
こんな感じです。「楽しく歩く、ゆるゆるキャンプ」と心も軽く、当日をむかえたメンバーの2日間をレポートしたいと思います。

今回のメンバーは、男3:女4の平均年齢30代後半位、体力ある!と言える方は1名のみの、軽い登山と素敵な自然を愛する人達です。
今回泊まる明ケ島キャンプ場では、テント泊もコテージ泊もできるため、
テントは、テント泊をしたい女子3人のみが持ちました。

前日、Facebookのグループメッセージで、
「ザックつめてみたら超重いんですがー」
「私も…重いです」
「全てパックに詰め直したら、10キロでした。」
「テント、食料、水込みで11キロですー」
との会話が飛び交い、自分の荷物を計ってみたら13kg...普段登山もせず、最近した山登りと言えば、アウトドアのがっこうでの日帰り軽登山のみ。こんな荷物を持つのは本当に久しぶりなのでどうなるかと不安もありましたが、ゆるゆるキャンプだから大丈夫だろう、久々に荷物を持つのも、少しは運動不足が解消できそうだし…と自分に言い聞かせ、当日をむかえました。
------------------------------
●1日目
■7:00頃 掛川駅に集合
車で来た人は掛川市役所駅前から乗り、掛川駅に向かいます。

私は家から電車でいったのでほぼ始発のような電車で掛川駅に到着しました
おはようございますーとみなさん笑顔で、ワクワク感が見える集合でした。

■7:19 掛川駅出発→東海道線で金谷駅まで。
掛川駅発の電車は、時間によってホームが変わる場合があるので注意です。


■7:48 金谷駅出発→大井川鐵道で福用駅まで。


初めて大井川鐵道に乗りました。外見も中身もレトロです。

「切符が固いよーまだこんなのあるんだね」
「シート席も、電車の連結部分も昔っぽいね」
車窓からの眺めも楽しみながら、あっという間に福用駅につきました。

今回の企画では3つの電車を使います。
・東海道線
・大井川鐵道
・天竜浜名湖線(帰り)

どこかに行こうということも最近は忘れていたので新鮮な体験でした。
■8:11 福用駅到着


ここでトイレ休憩ができます。



準備体操をして、登っていきます。
■8:40頃 登山開始

これが私です。流れに身を任せる気持ちで歩いています。

下にある白光神社で今日の無事を祈ります。

急斜面コースの方から登ります。薄着にならないと歩くのがきつい山道からはじまります。
「最初のところだけキツイよ」
本当に最初だけなのかと何度か思いますが、ある程度歩けばなだらかになるいいコースです。
実はここまで6人で登っていたのですが、

7人目のハブカさんが自転車を持って登場!浜松から自転車でここまで来て(!)この急斜面を、自転車を首にかけて登ってくるという猛者です。すごい方です。もちろん自転車は重いです。私には無理です。

林の中を歩いて行くようなコースです。途中自転車で行けます。

やっと開けたところにたどり着き

■10:40頃 チェックポイント馬王平につきました。



この後は車の走る道をひたすら歩いて行きます。
道路の真ん中にある生き物を発見

カエルです!大きいです。
どうやら産卵の時期だったようで、夫婦のカエルをたくさん見つけました。みんなでキャッキャと写真を撮っていたら、マツヤマさんよりもういいでしょの声がかかり、タイヤのくぼみに生み出された卵、今後を心配しつつ後にしました。

■11:20頃 コンクリートの車道歩き開始!

林の中の道路をひたすら歩きます。登山靴だと足が痛い!運動靴とは全然違うと思い知る6人…ハブカさんは元気薄着のため体を冷やさないように時々自転車で走って行っては戻ってを繰り返していました。自転車があるとこういう道はいいと思います。(私は担げません)

ならここの里を目指してとにかく歩きます。

とにかくとにかく歩きます。

歩きすぎて辛くなってきたので、途中で春の歌をあげていこうという企画が始まりました。

なんで自分はこんなに荷物が重いんだろうと、ついていくのに必死になりました。

荷物を持つか聞いてもらったり、大丈夫かと声をかけてもらったり、何度も人の優しさが身に染みました。一人のちっぽけさも感じました。ぜんぜんゆるゆるトレイルじゃありませんでした。とぼとぼ歩いていたらトボトボというあだ名がつきました。


川に魚がいないかのぞきます。

ならここの屋根が見えてきました。

■13:00頃

やっとならここの里につきました。11:20には到着する予定を組んでいましたがだいぶかかりました。車道を登山靴で歩くのってほんとに辛いです。荷物があるときは特に。
ならここの方に立派なしいたけをいただきました。
家で栽培されてるそうですがほんとうにぎゅっと身が詰まってずっしりしていました。


この後もガッツリ動くと思いカツカレーを食べました。カナスギさんとおそばもシェアしました。
マツヤマ隊長より、話がありました。
「この後大尾山を回ってから明ケ島まで行く予定だったけれど、このペースだと厳しいし、みんな足も痛いよね?プランBに変更しよう!」
「ならここでお風呂にも入ろう」
「やったー!」
疲れた体でお風呂に入るのは本当にいいものですね。
明ケ島まで車に乗せていってもらえることになりました。
■15:00頃
明ケ島キャンプ場を管理している(株)山田のオガサさんがるまで迎えに来てくれ、ならここを後にしました。
■16:00頃 明ケ島到着。一息ついてテント設営


ウッドデッキでテント泊は初めてです。

テントは会社のものを使わせてもらっています。自分で持ってきたテントで寝るって、ちょっとうれしいですね。
先日明ケ島で、卵の放流がありました。残念ながら川の中の卵放流ボックスは、雨でうまってしまったようでしたが、同時期にキャンプ場内の養魚場で育てている魚達は大きくなっていました!

私が会社の冷蔵庫で孵化させた一匹も、無事に泳いでいたようです。

後はみんなでご飯を食べてお酒を飲んで話をしました。オガサさんがポトフを作ってくれ、一緒に宴会に加わり、たくさんお酒を飲みました。オガサさんつながりの方々がかわるがわる遊びに来てくれました。山田の相談役が飲みやすい焼酎を教えてくれました。遅くまで話は尽きませんでした。
ならここでもらったしいたけも食べました。新鮮さが感じられるおいしい、しいたけでした。
やりきった一日でした。

↑ゼキさんのとってくれた夜空です
------------------------
●2日目 天浜線原田駅に向けて歩きます。
最初の予定では、キャンプ場から駅まで車道をずーっと歩こうと言っていましたが、「現実的に厳しいと思う」とのゼキさんからのありがたい言葉で途中から歩き出すことにしました。とは言っても結構歩きます。
■8:10


車で送ってもらい、写真の位置から歩き出すことになりました。5.4km分のショートカットです。
今日はこの5人で行きます。


お茶畑を横に、元気を出していきます。
歩いていると何度か、近所の方々に、
「どこまでいくの?」「どこから来たの?」と聞かれました。
「炭焼きから歩いてきたんだよ。昨日は八高山も歩いてね…」と
こういう交流も旅感があります。里山ならではの風景や雰囲気が味わえるのがこのルートの特長です。


途中で桜とベンチの絶景ポイントを見つけました。
一時間半くらい歩いてこのあたり


小休憩をとります。たいへんだったのでお菓子を食べながら歩いてしまいました。
■10:00 原田駅まであと6kmの地点
途中でマツヤマさんとおよげたいやきくんを歌いました。こういうことで、ちょっと元気になります。マツヤマさんはそういう提案をしてくれる人です。
だいぶ下の方まできて桜を撮りながら歩きます。


■原田高架下公園
トイレ休憩も兼ねて一休みしました。やっとここまで来たという感じ。
■11:45 やっと原田駅につきました。


リカコさんが屋台のたい焼きを買ってきてくれで1ついただきました。

本当においしかったです。(といいながらパンも食べています)
なんとか歩ききりました。
---------------
今回のトレイルは、このコースは実際のところ歩いてみたらどうなの?ということで検証をした2日間となりました。
春は桜が見られ、カモシカも見ることができたり、カエルや(?)花も楽しめるコースでしたが、ショートカットした工程もありました。2日ではきついかもしれないので、3日間にしたら良さそうだ、とか、テントを持ち歩くのはきついからコテージ泊の方がいいね。とか、もっとこういうポイントがほしいね。と話し合うことのできる、実りある実験第一弾となったと思います。
企画をしてみる→検証してみる→反省点や良いところを見つけるというのを全力で体験できました。
本当に足が悲鳴をあげていたんですが、写真を見ると楽しそうに見えるのが不思議です。
以上キタザワのレポートでした。
(今回のレポートでも、マツヤマさん、zekiさんの撮ってくれた写真をたくさん載せています。ステキ写真ありがとうございました。)

↑荷物は重かったけれど、最後まで持ち歩いたジュースです。思い入れがあります。
日本ではまだまだ少ない、登山の知識があまりなくても気軽に歩ける安全なトレイルコース。それを静岡県、掛川で作れないだろうか。作ってみたら面白いよね。実際のところこのコースって楽しいのだろうか。3月になってちょっとあったかくなってきたし、やってみようよ!ということで、検証に行きました。

ルートです
●1日目
掛川市役所→掛川駅(東海道線)→金谷駅(大井川鐵道に乗り換え)→福用駅(登山開始)→八高山 - 馬王平→ならここの里(お昼ご飯)→炭焼の杜 明ケ島キャンプ場(1泊)
●2日目
炭焼の杜 明ケ島キャンプ場→原田駅(天竜浜名湖線)→掛川市役所前駅 (GOAL)
こんな感じです。「楽しく歩く、ゆるゆるキャンプ」と心も軽く、当日をむかえたメンバーの2日間をレポートしたいと思います。

今回のメンバーは、男3:女4の平均年齢30代後半位、体力ある!と言える方は1名のみの、軽い登山と素敵な自然を愛する人達です。
今回泊まる明ケ島キャンプ場では、テント泊もコテージ泊もできるため、
テントは、テント泊をしたい女子3人のみが持ちました。

前日、Facebookのグループメッセージで、
「ザックつめてみたら超重いんですがー」
「私も…重いです」
「全てパックに詰め直したら、10キロでした。」
「テント、食料、水込みで11キロですー」
との会話が飛び交い、自分の荷物を計ってみたら13kg...普段登山もせず、最近した山登りと言えば、アウトドアのがっこうでの日帰り軽登山のみ。こんな荷物を持つのは本当に久しぶりなのでどうなるかと不安もありましたが、ゆるゆるキャンプだから大丈夫だろう、久々に荷物を持つのも、少しは運動不足が解消できそうだし…と自分に言い聞かせ、当日をむかえました。
------------------------------
●1日目
■7:00頃 掛川駅に集合
車で来た人は掛川市役所駅前から乗り、掛川駅に向かいます。

私は家から電車でいったのでほぼ始発のような電車で掛川駅に到着しました
おはようございますーとみなさん笑顔で、ワクワク感が見える集合でした。

■7:19 掛川駅出発→東海道線で金谷駅まで。
掛川駅発の電車は、時間によってホームが変わる場合があるので注意です。


■7:48 金谷駅出発→大井川鐵道で福用駅まで。


初めて大井川鐵道に乗りました。外見も中身もレトロです。

「切符が固いよーまだこんなのあるんだね」
「シート席も、電車の連結部分も昔っぽいね」
車窓からの眺めも楽しみながら、あっという間に福用駅につきました。

今回の企画では3つの電車を使います。
・東海道線
・大井川鐵道
・天竜浜名湖線(帰り)

どこかに行こうということも最近は忘れていたので新鮮な体験でした。
■8:11 福用駅到着


ここでトイレ休憩ができます。



準備体操をして、登っていきます。
■8:40頃 登山開始

これが私です。流れに身を任せる気持ちで歩いています。

下にある白光神社で今日の無事を祈ります。

急斜面コースの方から登ります。薄着にならないと歩くのがきつい山道からはじまります。
「最初のところだけキツイよ」
本当に最初だけなのかと何度か思いますが、ある程度歩けばなだらかになるいいコースです。
実はここまで6人で登っていたのですが、

7人目のハブカさんが自転車を持って登場!浜松から自転車でここまで来て(!)この急斜面を、自転車を首にかけて登ってくるという猛者です。すごい方です。もちろん自転車は重いです。私には無理です。

林の中を歩いて行くようなコースです。途中自転車で行けます。

やっと開けたところにたどり着き

■10:40頃 チェックポイント馬王平につきました。



この後は車の走る道をひたすら歩いて行きます。
道路の真ん中にある生き物を発見

カエルです!大きいです。
どうやら産卵の時期だったようで、夫婦のカエルをたくさん見つけました。みんなでキャッキャと写真を撮っていたら、マツヤマさんよりもういいでしょの声がかかり、タイヤのくぼみに生み出された卵、今後を心配しつつ後にしました。

■11:20頃 コンクリートの車道歩き開始!

林の中の道路をひたすら歩きます。登山靴だと足が痛い!運動靴とは全然違うと思い知る6人…ハブカさんは元気薄着のため体を冷やさないように時々自転車で走って行っては戻ってを繰り返していました。自転車があるとこういう道はいいと思います。(私は担げません)

ならここの里を目指してとにかく歩きます。

とにかくとにかく歩きます。

歩きすぎて辛くなってきたので、途中で春の歌をあげていこうという企画が始まりました。

なんで自分はこんなに荷物が重いんだろうと、ついていくのに必死になりました。

荷物を持つか聞いてもらったり、大丈夫かと声をかけてもらったり、何度も人の優しさが身に染みました。一人のちっぽけさも感じました。ぜんぜんゆるゆるトレイルじゃありませんでした。とぼとぼ歩いていたらトボトボというあだ名がつきました。


川に魚がいないかのぞきます。

ならここの屋根が見えてきました。

■13:00頃

やっとならここの里につきました。11:20には到着する予定を組んでいましたがだいぶかかりました。車道を登山靴で歩くのってほんとに辛いです。荷物があるときは特に。
ならここの方に立派なしいたけをいただきました。
家で栽培されてるそうですがほんとうにぎゅっと身が詰まってずっしりしていました。


この後もガッツリ動くと思いカツカレーを食べました。カナスギさんとおそばもシェアしました。
マツヤマ隊長より、話がありました。
「この後大尾山を回ってから明ケ島まで行く予定だったけれど、このペースだと厳しいし、みんな足も痛いよね?プランBに変更しよう!」
「ならここでお風呂にも入ろう」
「やったー!」
疲れた体でお風呂に入るのは本当にいいものですね。
明ケ島まで車に乗せていってもらえることになりました。
■15:00頃
明ケ島キャンプ場を管理している(株)山田のオガサさんがるまで迎えに来てくれ、ならここを後にしました。
■16:00頃 明ケ島到着。一息ついてテント設営


ウッドデッキでテント泊は初めてです。

テントは会社のものを使わせてもらっています。自分で持ってきたテントで寝るって、ちょっとうれしいですね。
先日明ケ島で、卵の放流がありました。残念ながら川の中の卵放流ボックスは、雨でうまってしまったようでしたが、同時期にキャンプ場内の養魚場で育てている魚達は大きくなっていました!

私が会社の冷蔵庫で孵化させた一匹も、無事に泳いでいたようです。

後はみんなでご飯を食べてお酒を飲んで話をしました。オガサさんがポトフを作ってくれ、一緒に宴会に加わり、たくさんお酒を飲みました。オガサさんつながりの方々がかわるがわる遊びに来てくれました。山田の相談役が飲みやすい焼酎を教えてくれました。遅くまで話は尽きませんでした。
ならここでもらったしいたけも食べました。新鮮さが感じられるおいしい、しいたけでした。
やりきった一日でした。

↑ゼキさんのとってくれた夜空です
------------------------
●2日目 天浜線原田駅に向けて歩きます。
最初の予定では、キャンプ場から駅まで車道をずーっと歩こうと言っていましたが、「現実的に厳しいと思う」とのゼキさんからのありがたい言葉で途中から歩き出すことにしました。とは言っても結構歩きます。
■8:10


車で送ってもらい、写真の位置から歩き出すことになりました。5.4km分のショートカットです。
今日はこの5人で行きます。


お茶畑を横に、元気を出していきます。
歩いていると何度か、近所の方々に、
「どこまでいくの?」「どこから来たの?」と聞かれました。
「炭焼きから歩いてきたんだよ。昨日は八高山も歩いてね…」と
こういう交流も旅感があります。里山ならではの風景や雰囲気が味わえるのがこのルートの特長です。


途中で桜とベンチの絶景ポイントを見つけました。
一時間半くらい歩いてこのあたり


小休憩をとります。たいへんだったのでお菓子を食べながら歩いてしまいました。
■10:00 原田駅まであと6kmの地点
途中でマツヤマさんとおよげたいやきくんを歌いました。こういうことで、ちょっと元気になります。マツヤマさんはそういう提案をしてくれる人です。
だいぶ下の方まできて桜を撮りながら歩きます。


■原田高架下公園
トイレ休憩も兼ねて一休みしました。やっとここまで来たという感じ。
■11:45 やっと原田駅につきました。


リカコさんが屋台のたい焼きを買ってきてくれで1ついただきました。

本当においしかったです。(といいながらパンも食べています)
なんとか歩ききりました。
---------------
今回のトレイルは、このコースは実際のところ歩いてみたらどうなの?ということで検証をした2日間となりました。
春は桜が見られ、カモシカも見ることができたり、カエルや(?)花も楽しめるコースでしたが、ショートカットした工程もありました。2日ではきついかもしれないので、3日間にしたら良さそうだ、とか、テントを持ち歩くのはきついからコテージ泊の方がいいね。とか、もっとこういうポイントがほしいね。と話し合うことのできる、実りある実験第一弾となったと思います。
企画をしてみる→検証してみる→反省点や良いところを見つけるというのを全力で体験できました。
本当に足が悲鳴をあげていたんですが、写真を見ると楽しそうに見えるのが不思議です。
以上キタザワのレポートでした。
(今回のレポートでも、マツヤマさん、zekiさんの撮ってくれた写真をたくさん載せています。ステキ写真ありがとうございました。)

↑荷物は重かったけれど、最後まで持ち歩いたジュースです。思い入れがあります。

2018年04月09日
前巷説百物語(まえのこうせつひゃくものがたり)」を読み終えた。京極夏彦の巷説物語シリーズについて

今朝「前巷説百物語(まえのこうせつひゃくものがたり)」を読み終えた、江戸時代に妖怪絡みで世の事件を繋いで行くという、僕の好きな京極夏彦の人気シリーズ、
「巷説百物語(こうせつひゃくものがたり)」
「続巷説百物語(ぞくこうせつひゃくものがたり)」
「後巷説百物語(のちのこうせつひゃくものがたり)」
「西巷説百物語(にしのこうせつひゃくものがたり)」
この四つと並びの巷説百物語シリーズです。(伊右衛門にも又市は出てくるけど)
このシリーズ読み応えがあって、物悲しくて、名作です。後巷説百物語は直木賞受賞しましたがさもありなん。未読の方は、一話目の「巷説百物語」から楽しむことをお勧めします。
どれくらい面白いか?というと、アマゾンで本を探している僕が「あ、巷説百物語シリーズ、まだ読んでないのがあったのか!なになに!?前の巷説百物語…ほほう面白そうやんけ(ポチっ)→届く→わー、ハードカバーだぁ新幹線の中で読みにくいなぁ→でも読み出す→3ページほど読む→ん?読んだことあるぞ、これ知ってる!読んだ!読んだことあるやつだ!まぁ何年も前だし忘れてるし→非常に楽しく読了→あー面白かった(イマココ)」ってくらいです。
ps このシリーズ、名前が似てるから僕はやたら間違えるらしい、書棚に「西巷説百物語」も二冊あった…とほほです。

悪いことは言いません、これをお読みになった方は、一話目の「巷説百物語」からお読み頂ければ…ええ、京極先生のブ厚いご本です、しばらくは夢中になって楽しめますよ~^^