あ た ま お か し い 洞爺湖ビジターセンター
子供達に、「外来種だから~」と、捕まえたザリガニを「引きちぎって(殺し)その場に捨てる」のを教育するという…
洞爺湖、外来種駆除観光に ウチダザリガニ捕獲体験 http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/552828.html
このウチダザリガニ、その昔、食用に外国から政府のオスミツキで日本に持ち込んだもの…。時がたち、都合が悪くなった生物を、外来種(悪いヤツだから)と悪にして「殺す」こと。それを「善」としての教育?子供達に教えるべきは、生態系を鑑みずに放流した「人間の悪」だと思う。
僕も魚を食べたり、お米大好きだから、食べ物のため、生活の為に、生物を殺すことに対しては反対意見は無い。
だから、「お米を育てる為に、農薬で虫を殺すんだよ」とか
「蚊に刺されるから、蚊取り線香で蚊を殺す」
「牛や豚を食べる為に、殺してその肉を頂く」ことを子供に教えるのは必要な事だと思う。
でも、この「洞爺湖のウチダザリガニ」の場合、悪いのは「人間」であって、生物は「悪」ではない。
農薬で虫を殺すのも、牛や豚を殺すのも、人間の都合で命を奪う、ある種の「申し訳なさ」や、「命の尊厳への感謝」がそこにはあるように思う。
「外来種だから殺す」、しかも引きちぎって殺す!っていうのは、危険な「正義」の感覚の使い方に思えてならない。
ちなみに、
「ウチダザリガニを食用として日本国内へ広めたのは当時の農林省である。「誰かが安易に」持ち込んだという表現はウチダザリガニにはあてはまらない。」
『導入』 Wikipedia-「ウチダザリガニ」より抜粋。
日本への移入は、1926年に食用とするべく養殖のため北海道の湖沼に放流されたものである。その後、1930年にかけて農林省水産局(当時)が優良水族導入の名目でオレゴン州から1都1道1府21県へ導入した[5]。北海道の摩周湖では、1930年にニジマスの餌として475尾が放流されている
外来種が「悪」なら、北海道はアイヌの人のものだし、アメリカ大陸はインデアンに返すべきだと思う。
引きちぎって殺すことを子供に教える?
生物に「悪」も「善」も「正義」もない。
恐れるべき「悪」は、殺戮を「善」と教える教育にある。
「外来種」という言葉は、「残酷に殺戮しても良いという免罪符」にはならないし、してはいけないと思う。